「あっ……ん……だんな……」

人形のように力の抜けきった佐助の体。そこは終わり無き幸村の熱を何度も受け入れる愛しい場所。

佐助の肌は発熱と、幸村の体温で平時以上に赤く熱り、熟れた果実のような、思わずしゃぶりつきたくなる色になっている。

幸村は佐助の中の熱に耽溺(たんでき)しながら、それを味わう。

舌を這わせ、唇で柔らかく食み、悪戯のように優しく歯をたてる。

佐助は幸村の与える快楽に耐えられぬように、びくびくと震えた。






絡めた指と指からじわりと滲む汗の熱さに、どうしようもないほど安堵が産まれる。




こうやって、ふたつの体をひとつにするのが、当たり前のような、至福感。




それを、感じるのは自分だけなのだろうか?





幸村は佐助に雄を幾度も叩きつけながら夢想する。




(なあ、佐助……)





お前も、この行為に、快楽以外の"何か?"を見い出しているか?

俺は……確かに、お前を抱くことを、気持ちいいと思っている。

けれど、それだけじゃないんだ。





「ゆき、むらさまあ……」



幸村の思考を打ち切るように、佐助は甘える声で幸村を呼んだ。




「おれの……こすってぇっ……」



佐助のものは、蕾を犯されて立ち上がり、とろとろと蜜を垂らしていた。

佐助はどうやらそれが気になるらしく、幸村に助けを求めたのだ。

幸村はそれに、どろどろと下半身にうずく支配欲と独占欲が満たされた気がした。


蕾を肉棒でぐちゅぐちゅに犯され、雄に食われ尽されているというのに、佐助は幸村に急所まで委ねると言うのだ。


なんて、かわいらしいのだろう。


佐助は幸村によって、全ての快感を与えられたいのだ。

たかだか排泄器官でしかない、(けれど幸村を受け入れる最も愛しい場所)肛門を犯される痛みと快楽。佐助の男を表す、敏感で正直な快楽を吐き出す器官。佐助の肉薄の唇も。男を誘う白い肌も。

全て、幸村によって汚され、犯されることを望んでいるのだ。

全て、幸村を満足させるためにあるのだ。


幸村は佐助の竿を擦りながら、佐助の蕾の中で抜き挿しを早める。

「佐助……!佐助……!」

幸村の熱についていけず、佐助はひいひいと喚き、それでも気が遠くなるような快楽から逃れることは出来ず、達した。白濁が飛び、佐助はあああ!と獣のように吠えた。

佐助の蕾が中にある幸村を絞りつくすようにきゅっと締め付ける。

幸村の雄は喜び勇み、佐助があまりの衝撃で気絶するほどの熱を佐助のなかに放った。


****


(気絶……してしまったか……)

まだ、二回しか達しておらぬのに……

幸村は悔しそうに呟く。

熱で朦朧とした佐助を抱いたのだ。二回も幸村を受け入れた佐助を褒めこそすれ、責めるいわれはないだろう。

しかし幸村は血流にのって全身を巡る、食欲にもにた性欲に支配され、佐助の体をいじめるような性交を施すことしか頭にない。

(言われた通り……めちゃくちゃにしてやるからなあ……佐助ぇ……)

幸村は佐助の乱れた髪の毛をかきあげ、どろどろと邪な欲がうごめく瞳で、気を失った佐助の裸身を見つめる。

獣が獲物を見付けたときのように、食欲という欲望に支配された目をし、果てぬ性欲を昇華するための絶好の犠牲を見つめる横暴な王のように、佐助の奥を突いた。

痛みだって感じないであろうから、自分だけがよければいいと、佐助の中で自分の雄をめちゃくちゃに擦る。

佐助の腰から伝わる振動は全身に起きろとばかりに激しく伝わって、更に気絶から覚めるほどの内蔵を食い破られような痛みに、佐助の体は覚醒する。

例え熱で大半の体の機能を失っていようとも、忍としての本能は痛みに危機感を覚えたのだ。

佐助は激痛に悲鳴をあげた。

「ひっ……!いた……!」

たまに佐助の快楽のツボをついても、すぐに無理矢理中を擦るだけの肉棒の動きに変動する。

佐助の蕾からは、ついに血が流れ、幸村はそれをみて更に興奮した。

佐助を思いやる気持ちなんか吹っ飛んで、とにかく早く佐助の中に欲を注ぎたくて、幸村は佐助の腰を逃がさぬために強く掴み、何度も何度も挿入し、引き抜いた。

「いつっ……!だ、んな……!!」

佐助の漏れる悲鳴にも覇気がない。最早自分が何をされているのかなんて、理解されていないだろう。

「はははは!!なあ、佐助?気持ちよいか?気持ちいいであろう?」

佐助の言葉なんて聞こえないそぶりで、幸村は高らかに笑う。

ぶちゅぐちゅずっずちゅずちゅ。

結合部からは肉の擦れあう淫猥な水音がし、佐助の中では皮膚が破れる悲痛な音がする。

「お前の中はいいぞ、佐助。ここはまるで、俺を受け入れるためだけにあるようだ……!」

陶酔の言葉を吐き、
幸村は佐助の中で、達した。それでも佐助を解放しようとはせず、また腰を激しく動かし始めた。

「そうなのだろう……!?そうであろう?」

返事をしない佐助に痺を切らしたように、佐助が最も痛がる場所を一際強く突いた。

「がっっはぁっっ!!?」

佐助の瞳孔が異様なほど開いた。佐助の目からは、痛みで涙が溢れ始めた。

「痛いか?佐助?可哀想になあ……よくしてやるからな……」

幸村は佐助が悶え苦しみ、痛みに泣き叫ぶ場所をわざと選び、そこを突きまくった。その傍らで、佐助の淫茎を優しく握り、擦った。

「……!?」

前方の快楽。後方の苦痛。
相反するものが佐助の中でぶつかりあい、脊髄や脳では対処しきれない初めての感覚に、佐助は目の奥で火花が散るのを見た。

悲鳴もあえぎも漏れない。ただ、肉体の混乱を如実に表した、うめきを何度も何度もほとばしらせる。

佐助の雄は幸村の与える快楽に耐えきれず白濁をとばし、幸村は佐助の傷口に塗り込むように精液を佐助の中にねじこませる。

佐助の目の前は真っ赤になった。獣のように佐助を抱く幸村の熱におびえ、それこそ人間を人間をたらしめる思考という行為を捨て去り、獣そのものとなった。

最早一方的とも取れる後尾をされる雌は、子を残すという崇高な生き物の使命からではなく、男の汚らしい性欲をむけられるだけの、ただの器となった。

佐助を強姦した男たちと変わらないことに気付かない幸村は、果てぬ白濁を、また佐助に注ぐために、己の雄を佐助の肉で擦る。


一日の内に異常なほど男を受け入れざる得なかった蕾は、佐助の意思と関係なく緩んで、幸村の白濁を抜き挿しのたびにこぼした。

佐助の口は顎が外れたように閉じず、唾液を垂らす。
目からも涙があふれ、蕾も肉棒も白いものをこぼした。

「だらしないな……佐助は……」

知性のある人間を捨てたその姿にすら、幸村は愛しさが沸きあがり、"自分のためにある"そこへ、雄を暴れさせる。

佐助は悲鳴をあげる。それに、幸村の血潮が騒ぐ。





佐助の快楽にあえぐ声もいい……





けれど、繋がるときに感じる痛みによりあげる佐助の悲鳴ほど、幸村を煽るものはない。




「いいこだぁ……!!えらいぞさすけぇ!!もっともっと、可愛がってやるからなあ!!!!」




****


何も………考えられない。
何かに泣いていた気がする。
何かに絶望していた気がする。

何かをしなきゃいけなかった気がする……


気がするだけで、何も思い出せない。

何も、分からない……




「佐助……お前は俺の愛しい、愛しい……"女"だ……」

ゆっくりとゆっくりと、幸村は動き、佐助に穏やかな刺激を与える。

「……う、ん……」

佐助は何も考えられない。
ただ、幸村の言葉に頷く。
自分が何者であるかなんて忘れて、ただ"幸村のもの"という意識を、穏やかに植えつけられる。

武士と忍の拘束力が持つ、主従関係とは違う、佐助を支配し、縛りつける言葉を放つ。


「お前は、"女"だから、男の俺を守る必要はないんだ……」

恍惚と囁く幸村の声。快楽の場所を緩慢につく動きと、体にある疲労が、佐助を催眠状態に導く。




女性としての部分が生まれつつある佐助に、幸村の言葉は、佐助の今後の一生を全てを塗り変える劇薬となった。





「俺の腕の中で……ずっとずっと、守ってやるからな……」





真田幸村という名の籠に閉じ込めて、この腕の中で一生鳴き(泣き)続けてくれ……




「大切な、大切な……俺の御姫さま……」









続く