猫佐助が制服を着る理由



「佐助何故お前は俺の学校の制服を着てあたりまえのように学校に来ているんだ?」

幸村は額に青筋を浮かべながら佐助に問う。

学校には来るな、と何度告げたか分からない。しかもご丁寧に制服まで着ているのだ。

猫耳としっぽさえなければ、幸村が通う高校の生徒に簡単にまぎれこめるだろう。

「あ、そのことなんだけどね、だん"な"」

佐助はにこにこと笑いながら告げる。

「この前だん"な"が学校に行っているときにだん"な"のお父さんがきたんだ」

「父上が?」

「うん。それでね。そのときいろいろ話したんだけどさ……」

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『父上〜〜〜〜〜〜!!!!!!』

電話に出るなりいきなり大声を張り上げた幸村に、昌幸は反射的に受話器を遠ざけた。

「どうした幸村。いきな『どうしたとはこちらの台詞です。佐助を学校に通わせるとは何事ですかあ!?』

幸村は電話口で素っ頓狂な声をはりあげる。昌幸はそんな幸村の様子を気にせず、ああそれか、とのほほんと答える。

「家にひとりぼっちで寂しそうだったから」

『さびし……だからって猫を学校に通わせるって……』

幸村はうめく。

「はあ? 何をいっているんだ幸村。佐助くんはどこからどう見ても人間じゃないか」

『ち、ちちうえだって知っているでしょう。猫の佐助です。猫の佐助が人間になったんです』

「ばかだなあ、幸村」

昌幸ははっはっはとおおらかに笑う。

「猫が人間になるわけなじゃないか」

いや、まあそれはそうなんですが・・・・・・と幸村はごちゃごちゃと呟く。

『と、とにかく。佐助が学校に通うなんて反対です』

「なんでだい?」

『ええと』

幸村は理由をつらつらと考える。
金銭については心配することが馬鹿らしくなるほど、心配しなくていい事案だ。
理由に挙げるとすれば、学校に通えるだけの学力を持っているか。きまぐれなさ助がちゃんと学校に通えるか、だ。それに耳としっぽはアクセサリーと通すとして、校則にひっかからないのだろうか?

懸案事項を伝えると、昌幸はああ、心配しなくていいよ、と穏やかに言った。

「幸村の通う学校は、私が驚くくらいおおらかな学校みたいだから」

そういうことだから。ちゃんと佐助くんの面倒をみてやるんだよ。幸村に反論を以上言わせず、昌幸は電話を切った。


「ちちうえーーーーー!!!!!」

幸村の絶叫が、むなしく響いた。





ということで、佐助も学校にかようことになるらしい。

父上と佐助は幸村がいないときにどんな会話をしたのだろう。

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